サイト内検索
- 文字サイズ +
印刷範囲
全体プリント
本文プリント

マネジャーの仕事は「配る」こと

投稿日:
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

こんにちは。オアフのマイケルです。(Office Anniversary Family略してオアフ)社外からオフィス・アニバーサリーを盛り上げるために様々なチャチャ入れをしています。

今日から、私がこれまでに読んだ面白かった本の感想を述べていきます。書評ではなく「感想」です。厳密な本の内容の紹介ではありません。読んで私が気付いたり感じたり、示唆を得られたりしたことをつらつらと書いてまいります。

さて、前置きが長くなってしまいましたが、本日ご紹介する本はこちらです。
「プロフェッショナルマネジャーの仕事はたった一つ」

著者は高木晴夫先生。慶應義塾大学のビジネススクールで教鞭を取られたあと、2018年4月から名古屋商科大学ビジネススクールの教授に就任されました。ハーバード白熱教室などで話題になった「ケースメソッド」という教授法の研究でも著名です。

高木先生のご専門は「組織行動学」。

組織の中の人間の行動を扱う研究分野です。グロービスマネジメントスクールのウェブサイトでは「人や組織に影響を与える“個人の取り組み”」と説明されています。

類似の研究分野に「人的資源管理」がありますが、こちらは「人や組織を動かしていくための“企業の仕組み”」です。

人的資源管理が組織のハード面を扱う研究分野だとすれば、組織行動学は組織における個人のリーダーシップやモチベーションなど、ソフト面を扱う研究分野と言えます。

先生が本書で主張されているのは、まさにタイトルの通りです。「ミドルマネージャーの最も大切な仕事は、たった一つ。それは『配る』ことだ」。
マネジメントのコンセプトが「配る」だと聞いて、不思議に思いませんか。私自身もそうでしたが、読み進めるうちにハッとしました。マネジメントという言葉の定義を「人を通じて事を成す」とすると、目標達成に向けてチームメンバーに「資源を配る」ことでよりよい成果が生まれるのではとないかと気づいたんです。

ただし、配るのは、ヒト・モノ・カネではありません。「情報」です。
「人を通じて事を成す」マネージャーの仕事は目標を達成するために「チームメンバーに動いてもらうこと」

「この仕事にはいったいどんな意義があるのか」
「全社の戦略の中で私たちの仕事の立ち位置はどこなのか」
「チームの目標が達成できればどんないいことがあるか」…。

このような、メンバーの仕事に対する動機づけにつながるような情報を、コミュニケーションを通じて「配る」。それが優秀なミドルマネージャーが行っているたった一つのことだと、先生は力説されています。

とある組織で中間管理職として奮闘する我が身としては考えさせられます。チームメンバーとの普段の何気ない会話が、動機づけに必要な情報を配る会話になっているだろうか?

たとえば、上から降りてきた情報をそのまま下に降ろすだけでは、メンバーの動機付けにはとてもなり得ません。自分なりに解釈して、必要であれば加工して、どのように伝えるとメンバーの心に響く形で伝わるか、練って練って練り直す作業が必要です。それだけでなく、メンバーに配るべき情報を、自分から積極的にゲットしていけているのだろうかと反省させられます。

さらに、メンバーがマネージャーとのコミュニケーションを通じて得ている情報は、会話の中身だけではありません。その時のマネージャーの表情や姿勢、態度、会話のシーンが置かれた文脈など、コンテンツではなく「コンテキスト」の面からも、様々な情報が伝わっています。

自分に伝えるつもりがなくとも、結果として「伝わってしまっている」情報が多々あるんです。そんな伝えるつもりがないのに伝わってしまった情報が、メンバーの動機付けに大きな影響を与えるかもしれない。

そう思うと、何を伝えるかだけでなく「どのように伝えるか」をセットで考えることで、はじめて「配る」というマネジメントが効力を発揮するのではないかと感じる次第です。

高木先生の著書は他にもいくつかありますが、この本は社会人向けに行ったゼミの講義録という体裁でまとめられており、非常に読みやすいです。まずはこの本からスタートし、それからハードな専門書へと読み進めていくと、さらに理解が深まると思います。

お気軽にお問い合わせください。

お問い合わせフォーム
ページの先頭へ