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【コラム】部下の背後に隠れた宝物を見つけよう

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人手不足の中、部下をマネジメントする環境は日に日に厳しくなっています。頼りにしていた部下が突然辞めたいと言い始めた、でも他部署からの補充はない、社外から中途採用するといってもいつになることやら。その結果ひとりひとりの業務負荷が高まって、また次の部下が辞めていく・・・。

そういう話をリーダーの方々から耳にすることが増えました。

なぜ、次々とあなたの部下は辞めていってしまうのでしょう?もちろん、理由はひとつではありませんが、「職場の仲間とつながっている感じ」が希薄になっていることが意外に大きい理由ではないかと思うのです。

タスクプロセスしか見ていないかも

チームの中ではあなたを含めてメンバーのひとりひとりに役割があります。適切に役割を与えていて、それぞれに目標を設定し、仕事の手順が明確になれば仕事はうまく進むに違いありません。これを組織開発では「タスクプロセス」と呼んでいます。

でも、本当にそうでしょうか?

たとえば、ある人がひとりで綱を引いているとします。ひとりでは大変なので、同じような体格の人をさらにふたり呼んできて3人で綱を引いたら、引く力は何倍になるでしょう?

ちょうど3倍になると思いませんか?

でも、私たちはそうならない例をたくさん経験しています。何人か集まると「自分くらいちょっと手を抜いたっていいか」とサボる人が現れることがあります。これを「社会的手抜き」といいますが、こういうことが起こると期待した成果には届かなくなります。そのほかにも、チームの仲間同士でケンカを始めて「こんな奴らと一緒にできない!」とその場を去ってしまうなど、期待以下の成果になってしまう原因はたくさんあります。

逆に、綱を持つ位置や持ち方を工夫したり、力を入れるタイミングを試してみたり、3人で知恵を出し合って期待以上の成果になる場合もあります。

プラスになるにせよ、マイナスになるにせよ、そこにはチームメンバー同士の関係が大きく影響しています。これは「メンテナンスプロセス」と呼ばれています。チームの雰囲気や信頼関係や、安心感といった、なかなか見える化できないですが成果に大きく影響しているものです。

これほど仕事の成果に影響を及ぼすにもかかわらず、タスクプロセスだけに意識が向いていて、メンテナンスプロセスのことは考えていないリーダーにときどき出会います。彼らが共通して口にするのは、「仕事なんだからちゃんとやればいいじゃないか」

その言葉は、部下を仕事をこなすための「機能」としてしか見ていないことを示しています。

「部下の思い」に思いを馳せる

毎日あなたのもとで仕事をしている部下たちは、何を考えながら、何を思いながら仕事をしているのでしょうか。聞いてみたことはありますか?

「昭和」の職場であれば、長時間労働で場を共有する中で、あるいは飲みニケーションの中で、部下の思いを理解する機会も時間もありました。しかし、働き方改革の波で残業は許されず、時間外は介護や育児やそれぞれ大切にしている活動のためお互い飲みに行きたくても行けないのが現実です。だから、業務時間内にあえて部下から話を聞く時間を取る必要があるのです。

忙しいとは思いますが、10分間時間を取って、部下から話を聞いてみてください。評価面談や目標設定面談のタイミングとからめてもいいので、「この10分は、部下がどんな思いや背景のもとにいまの仕事に取り組んでいるのかを聞こう」と決めてください。

何をどう聞いたらいいかわからない方はこの問いからスタートしてください。
「いままでの仕事の中で、大変だったけどやりがいのあった仕事って何ですか?」

あとは興味・関心を全面に出しながら、全力でよい聞き手になって聞いてあげてください。部下が新入社員の場合は、学生時代の経験でもいいでしょう。それぞれ少なくともひとつはそんな経験があるものです。

あなた自身もそうだと思いますが、そうした仕事の経験はあなたの今の仕事に取り組む上での大切な指針になっていることでしょう。部下も同様です。部下から話を聞くことで、部下の今の仕事に対する取り組み方の背景にあるものが見えてくるに違いありません。

部下にとっては、自分の大切な経験をちゃんと聞いてくれた、という時間になるわけですから、あなたに対する信頼感が高まります。この人がいるのなら、もう少しここで働いてみようかな、という気持ちにつながる可能性もあります。

10分間の時間の投資は、きっとあなたにも、部下にも、チームにも大きなリターンを生むはずです。

 

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