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【コラム】1on1ミーティングの成否を左右するたったひとつのこと

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最近、部下マネジメントに「1on1ミーティング」を取り入れようという動きが大手企業中心に起こってきています。有名なところでは、ヤフーです。その取り組みについて常務執行役員の本間浩輔さんが「ヤフーの1on1」という本で詳しく説明していらっしゃいます。ごく最近ではNHKニュースでもパナソニックの取り組みが紹介されています。

上司と部下が対話をする場が確保されつつある現状を、私たちはとても喜ばしく感じているのですが、一方で一抹の不安があります。それは、「本当に価値のある対話になっているのだろうか?」ということです。

1on1ミーティングはそう簡単ではない

何事もそうですが、新しい手法が取り沙汰されると、見よう見まねでとりあえずやってみるという意識が高い企業が現れます。それは好ましいことではあるのですが、今まで私たちが耳にした範囲では、1on1ミーティングを導入してみたものの、あまり効果を感じなかったというケースが存在します。

・単なる報連相や進捗チェックの場になっていて、今までと何が違うのかわからない。
・自分の仕事にああだこうだと上司から余計なアドバイスを受けるのが息苦しい。
・「会社でやることになった」から、上司も部下も「やらねばならない余計な仕事」と認識している。そのため「この忙しいのに」と思っている。

こうなると、「早く沙汰止みにならないかなあ」と上司も部下も望むようになり、いつのまにかやらなくなってしまいます。ただ、会社全体でそうなるかというとそうではなく、価値を感じて継続する部署と、やめてしまう部署に分かれていきます。その違いは、上司の部下に対する捉え方の違いによって生じるのです。

部下に対する捉え方が成否を左右する

以前のコラムにも書きましたが、「社員はそもそもいい仕事をしたいと思っている。そしていい仕事ができる可能性を秘めている」という認識で部下に接しているかどうかが分かれ道です。こういう認識に立てば、部下は任せられた仕事でよりよい結果を出そうとしているわけですから、上司はそれを支援し促進すればよいのです。

そのための場として1on1ミーティングを活用すれば、部下にとって非常に意味のある時間になります。つまり、「上司と話すと、自分の仕事がうまくいく。どんどん進む」と感じるので、部下の方からむしろ「1on1ミーティングをやってほしい」と時間を取りに来るようになります。

逆に、「社員は指示されたことを予定通りにきちんとやってくれればよい」と上司が思っていたとしたら、1on1ミーティングの場は、進捗を管理する場になります。部下にしてみれば、管理されている、信頼されていない、という感じがします。そうなると、1on1ミーティングは全くの逆効果になり、チームの成果を出すスピードにブレーキがかかります。

1対1で話せばよい、という単純なものではない

つまり、単に上司と部下が1対1で話す時間を取ればよい、というものではないのです。部下はそもそもいい仕事をしたいと思っているという前提に立ち、「部下を信頼する」ということが自然にできる上司でなければ、1on1ミーティングは百害あって一利なしなのです。しかし、部下を信頼するということはなんとも難しく、とても悩ましいことです。

弊社では1on1ミーティングを「部下をコーチする」というコンセプトでクライアント企業にインストールする仕事をしています。そこでリーダーたちはそれぞれの葛藤に直面します。その葛藤を乗り越えるプロセスで、滑ったり転んだり、痛い思いも時にはします。リーダーとして成長するためには、修行とも言える経験学習のプロセスが一定期間必要です。そのプロセスをくぐらずに、一足とびに1on1ミーティングを成功させようなんて、甘いのです。

次回のコラムでは、リーダーたちがどんな葛藤に苦しむのかご紹介しましょう。

 

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